20191008 デートなど

多少のろけたり、まとまりのない文章を書いたりするので注意してください。



この前の週末、恋人とジョーカー観たりゾンビランドサガ展に行ったりして充実していた。

土日フルのデートは多分初めてなので、待ち合わせの時間より三時間早くスタバに着いてしまって、暇だからマフィンを食べたり新刊のプロットを書いたりしていたら、待ち合わせ予定の二時間前に恋人が現れた。

映画が始まるのは二時間後なんだけど、それより、恋人がスカートを履いているのを恋人の友達の結婚式のドレス姿以外で初めて見た。いつもラフな感じの半袖の襟付きシャツに、ゆるそうなズボンを履いている。
ドラクエやったことないけど、ドラクエに出てきそうな村の娘みたいな格好で、とても可愛かった。

私は恋人が女の子っぽいかわいい格好をしたらきっとかわいいだろうと思って、スカート履いてほしいとか髪を伸ばして欲しいってわがままを恋人に言ってるんだけど、それが半分叶った形だ。
初めて一緒に公園で散歩をした時に、なんとなく「めちゃくちゃかわいい格好させたいな」と言ったら「ぜっっったいヤダ!!!」と言われた時は、あぁ多分この人はかわいいのは着ないんだな、諦めようと思って色々と諦めていたから、本当にスカートを履いてきてくれるとは思わなかったのだった。
恋人は押しに弱いところがあって、ずっとかわいい格好して欲しいってしつこく言ってたから期待に答えてくれたのかもしれない。そういうところが好きだ。

と、ここまで書いて現実の時間はスカート姿を見てからまだ2秒くらいしか経っていないので先に進もう。

その後に、クロックスの話になった。私が履いているのはクロックスのニセモノのサンダルだということを知り、本物のクロックスにはデュークというかわいいワニのキャラクターが書かれていることを知った。ショックだった。

スタバやゲーセンで時間を潰し、ゲーセンではなんとなくモンエナキャッチャーを1回100円でやったらモンエナカオス(オレンジ色のフルーツフレーバー)が一本手に入った。カオスはあまり飲まないんたけどありがたい。

ケーセンにハロウィンバージョンのマイメロのぬいぐるみがあって、可愛かったから取りたかったんだけど、四回くらいプレイしたらもうすぐ取れそうだったマイメロがはねて出口の穴からめちゃくちゃ遠ざかった時に嗚咽した。

ジョーカーを一緒に観て、観終わってから席を立つ時に小声で「スゲ〜…」って言ったら、なんかそれが恋人のかわいいのツボに入ってしまったらしくて、その夜に「あんときにスゲーって言ってたのかわいかった」ってめっちゃ言われた。
私と恋人の関係は、相手を巻き込んだお互いの自己満足として完結している。二人ともなんとなく、相手の言ってることがよくわからなくても恋人が嬉しいならまあいいかと思っている。

それでジョーカーが面白すぎてずっとジョーカーの良かったシーンの話を延々していたんだけど、そのせいで楽しみにしていた昼ごはんに全く集中できなかった。美味しかったけど。
ジョーカーについての感想はマシーナリーとも子がねとらぼに書いていた感想と一致するから、気になる人はそっちを読んでほしい。

恋人はジョーカーの映画のすごい細かい部分をよく覚えてて、それ聞くたびによくそんなの覚えてるなと思って面白いんだけど、恋人自身はそれを下らないことと思ってるらしくて、「また下らないこと思い出した」って言って聞かせてくれる。

ていうか、天気の子を一緒に見た時もそうだったんだけど、ジョーカー観て一緒に面白がってくれる人と付き合ってて良かったなと思った。安心した。あの映画のどこが面白いの?と言われていたら、私は黙って一人で感想を書いていたと思う。

でも「アーサー、本当に良かったね」っていう親心?みたいな感情を話してもいまいち共感してもらえなかった。二回言った。「アーサー良かったねって思ったよ」って。マシーナリーとも子も記事に書いてた。恋人には二回とも流されたから、この「良かったね」というのはなんていうか、見た人に必ず起きる感情じゃないのかもな、もっと皆アーサー自身に感情移入しているのかな、と思った。「これは俺だ」と思っている人のほうが多そうだ。

お昼ごはんを食べながら、醤油入れの話になった。キッコーマンの赤い蓋の、出口が二つあるタイプの醤油入れ。あれは、人によるけど、片方の穴を指で塞いじゃいけないらしい、という話をした。常識っていうのは人それぞれにあるものだけど、まあそういう人もいるんだなという感じだった。

お昼を食べたあと、そういえば、このデートの前日に恋人は11時間くらい爆睡していて、体力が全回復したから明日ゾンビランドサガ展に行こう!ということになった。ローソンでチケットを買った。

その後近くの公園で子供がたくさんサッカーやら鬼ごっこやらをしているのをベンチで眺めながら、子供の頃の話をしたりした。危険なところに入って遊んでいた話とか、それで怒られた話とか。
あとクリスマスにパーティーをして、2000円分のプレゼントを買って交換するのは楽しいという話を聞いたりした。1000円分のプレゼントを交換するよりは、2000円分で交換したほうが幅が広がるから楽しい。らしい。

公園でゆっくりした後の予定を考えてなくて、壮大な暇が発生した。
私はクロックスのニセモノのサンダルを履いているんだけど、靴下がガバガバで、足を出すと靴下が脱げる。恋人が、ドンキで新しい靴下買いな、と言うので、恋人に靴下を買ってもらうことになった。
赤い霜降り肉みたいな靴下を買ってもらって、古いやつはその場で捨てた。

その後ブックオフに行った。
ブックオフに売られている本の棚全部を見て、好きな漫画を一緒に探して回った。
私は最近孤独のグルメのドラマが再熱していて、文庫版の孤独のグルメがあったから、それとSBRの1巻を買うことにした。私はSBRの1巻だけ持っていない。
恋人はハムスターの研究レポート文庫版の4巻を買っていた。

ハムスターの研究レポートは恋人から教えてもらった漫画だけど、恋人が好きそうな漫画で、シュールで面白い。

ブックオフの中古のおもちゃ売り場も回った。恋人が魔法陣グルグルのニケのフィギュアのキーホルダーを見つけて大喜びしていた。本当に魔法陣グルグルが好きなのだった。私はグルグルはアニメも漫画も見たことがない。

ブックオフの入ってるショッピングモールの中の、休憩スペースなのか何なのかわからない虚無な空間があり、そこでジュースを飲みながらゆっくりした。恋人はニケのフィギュアを眺めて嬉しそうにしていた。ニケで合ってたっけ。

その後カラオケに行って、本当はJOYが良かったけど仕方なくDAMに入ることにした。入って徒花ネクロマンシーを歌ったりしたあと、恋人がスマホをなくしたことに気が付いた。

急いでショッピングモールに戻って警備員さん達に休憩スペースや女子トイレにスマホがないか確認してもらう。もう閉店間近なのでお客さんはもう一階から上に上がれないのだ。

暫く待っていると、警備員さんがすぐにスマホを見つけてくれた。

すぐ気付いて良かったね〜などと言い合う。私達は全力でくつろぐと物をなくすから気をつけようね、と。私も前にデート中ヴィレヴァンスマホをなくしたことがある。

その後お酒と駄菓子を買って、ホテルで休んだ。
お酒飲んだりしながらゾンビランドサガのボドゲをしたりして遊んだ。

寝る前に、恋人が普段私のことをどう思っているのかとか、いろいろ聞いてみた。恋人の方が年上だから私は恋人のことをお姉さんだと思ってるんだけど、いつも先攻でかわいいかわいいと言ってしまうので恋人が私をかわいいと言ってもカウンターになってしまうとか、そういう切実な話を聞いたりした。

恋人は圧倒的にあらゆることに寛容で、私に対して何かをするなとか、そういうこと言うのやめろとか、そういう否定的なことを本当に何も言わない。ネガティブなことも言わない。
恋人はまだ三十代なりたてでピチピチなんだけど、態度的にはのび太のおばあちゃんくらい甘やかしてくれる。

何かをさらっと言っているようで、実際はちゃんと自分の言うことが相手にどんな印象を与えるのか考えている。当たり前のようなことだけど、実際できてる人は少ないと思う。

恋人は根っから優しい人なんだなと思ってる。

正直に言ってしまうと、恋人に対しては恋愛感情的な好きよりも、人間的に尊敬できるという気持ちのほうが強い。

あと、恋人とはなんとなくよく分からないけどとりあえず付き合ってみようかなと思ったらオッケーしてもらえたので、告白した日の最後に別れるときに、何か言わないといけないのかなと思って「これから大事にするね」と言ったんだけど、その言葉が次第に誓いとして働いてきているような気がする、という話もした。

最近よく自分のペンネームを変えているけども、名前に対しても何かを誓えば、もう変える必要はないのかもしれないとも思った。今のペンネームは「efes(エフエス)」という。



日曜日は雨が降っていた。

お腹が空いていたのでとりあえず何か食べたい、じゃあカレーメシ食うしかあるまい!となってカレーメシを食べられるポイントを探しながらゾンビランドサガ展に向かうけど、いい感じのところが見つからずに展に着いてしまった。

ゾンビランドサガ展は、フランシュシュの子たちに音声ガイドされながらよくわからないゾンビランドサガの世界観を楽しむアトラクションっていうか、お化け屋敷っていうか、まあよく分からないのだけど、そのよく分からないことを全力で丁寧にやっているのがなんとも「これぞゾンビランドサガだ」という感じで楽しめた。

サガ展ではたえちゃんの身体を集めるスタンプラリーがやってるんだけど、恋人はたえちゃんが大好きなので喜んでやっていた。

お土産コーナーでカレーメシのCMを大きなスクリーンでずっと流してるのに限定版ゾンビラカレーメシBOXどころかカレーメシ単体ですら売っていないのとかよく分からない。

私はサキちゃんのハンドタオルと、ランダム缶バッチを買って、恋人は幸太郎のキマっているポーズとゴミみたいにダサいフランシュシュのロゴのキーホルダーを買った。

展を見終わってから私と恋人が求めているものは一つ。カレーメシを食べられる場所、お湯、そしてカレーメシだ。
しばらくしたら雨もやんできた。

展でお土産を買ってしまったのでもう帰りの電車賃とカレーメシを食べられるお金しか残っていない。恋人がいいフードコートのあるセブンを教えてくれて、そこでカレーメシにありつく。
お腹が空いてるから何でも美味しいけど、カレーメシのジャンクフードっぽさは私は割と好きだ。

カレーメシ食べたり、展で買ったお土産を一緒に見たり、あと孤独のグルメとかハムスターの研究レポートを読んだりして遊んだ。
カレーメシ、恋人がぐるんぐるんかき混ぜていた。

お腹がいっぱいになる頃に雨がやんで晴れてきて、じゃあ公園に行こうかということで、公園で恋人にひざ枕してもらってずーっとまどろんでいた。
風も冷たくなってきたし、恋人も足が痺れたと言うので、ファミレスに入ってコーヒーを飲むことにした。

何をするでもなく、ただダラダラした。今週末はいろいろやったね、と話していた。

らくがきタイムになったので恋人のらくがきを見ていて、「(デジモンの)ナノモン描いて」と言われて、無理!描けない!と言うと、冗談ぽく「じゃあもう頼まない!」って言われたんだけど、割とショックだった。

いや、描けないのは事情があるんだよとは言ったけど長くなるから全部は言えなかった。
なんでデジモンの中で一番ナノモンが好きなのに描けないのかというと、一番の理由は、自分の大好きなキャラクターのデザインを、その元のイラストレーター以外の絵で満足に描けないだろうという意識が最も強く、その次にナノモン自体のデザインの細かさやバランスが異常なのでデジモンの中でもナノモンを描くのはめちゃくちゃ難しいと思う。それにナノモンを一度も書いたことがないので要素がわからない。ていう色々があって描きたくなかったのだった。言い訳終わり。

ファミレスはドリンクバーだけでずっとだらだらしていたんだけど、私がお金がもうないからドリンクバーはおごってもらった。

それでデートは終わりになった。
ここで一つ私は重要な発見をした。
私はデートしている時は自分から恋人にべたべたひっついたり急に「好き」って言うベタベタタイプなんだけど、そういうのをしないで普通に歩いてると恋人の方からひっついてきたり「好き」って言ってくれたりする。
今後はベタベタする頻度も考えてみようかなと思った。ひっつかれたり好きって言われたりしたいし。

で、会話の流れが分からなかったけど、唐突に「好き」って言われて、「あー、うん、そうだね、僕も好き」という、この世で最も淡白な返答をしてしまった。
これにも事情があって、恋人の好きは恐らく恋愛感情的な、すごいシンプルな好きだと思うんだけど、私の好きは一つにまとまっていない。
女の子に対するかわいいの好きや、優しくて甘やかしてくれるお姉さんに対する好きや、頼れるしっかりしてる強い部分に対する好きや、一表現者としての尊敬と憧れの好きや、探したらもっといろいろあるんだけど、好きのレイヤーが統合されていない。自分から好きと言う時はどれかの要因から自然と言えるけど、好きと言われた時はどの好きで返せばいいのか、わからなくなってしまう。

そんな感じでデートが終わった。

これを頭の中で整理するのに二日かかった。

充実してたなと思う。