シャークネードラストチェーンソー4DX感想

11/2にヴェノムが公開になり、タイムラインでもヴェノムの可愛さが話題になっていますが、私は11/2にヴェノムと同時に公開されたシャークネードラストチェーンソー4DXを観てきました。

そもそもシャークネードを知らない人のために説明すると、サメと台風(トルネード)が合体し、サメが空を飛び回る天災、及びそのシャークネードと人間の戦いを描いたB級サメ映画の傑作がシャークネードです。

そして私が今回見たシャークネードラストチェーンソー4DXは、シャークネードシリーズ6作目にして完結編+4DXで、シリーズで初めて劇場公開になった映画です。

多分誰も観ないと思うのでガンガンネタバレして記事を書きたいと思います。

率直な感想としては、4DXがめちゃくちゃ楽しかったことと、映画の内容が本当に意味不明だったことの2点です。後ほど詳しく書きます。



まず良かった点から書いていきます。

ヴェノムのスタッフロールが16分なのに対して、シャークネードラストチェーンソーのスタッフロールはめちゃくちゃ早送りで1分強くらいです。一単語も読めませんでした。

『料金が安い』。4DX映画は通常料金+4DXなので大体2800円くらい。でもラストチェーンソーは一律2000円で観れます。正直に言うと4DX絡みで一番面白かったのは4DXの機能をフルに使った本編前の2分程度チュートリアル映像だったのですが、2000円で4DXを体験できるのは安いと思います。

『B級サメ映画としての見どころが無いわけではない』。
本編のシナリオは本当に意味不明ですが、以下のような面白サメシーンが盛り込まれており、全損にはなりませんでした。

・映画のオープニングアニメの出来がB級映画にしてはちゃんとしていてワクワクさせてくる。ヒトラーにアームロックをかけたら顔がサメになるなど、不覚にも本編に期待してしまった。
本編中実際に出てきたシーンは、ヒトラーを模した人物がナチス式敬礼をしたらサメに右腕を食いちぎられるくらいのものでした。
・本編で一番最初に登場した比較的巨大なサメの迫力
・魔法の小瓶により炎を吐くようになったドラゴン・シャーク達との死闘
・中世にタイムスリップしたら選ばれし者にしか引き抜けない剣があったけどチェーンソーだった
・ガンマン同士の決闘中にサメが介入して腕を食いちぎり、サメの口から生えた腕が銃を発砲する
・2013年にタイムスリップしようとしたら凡ミスで20013年に行ってしまい、何故か機械のサメが空中を浮遊している謎の未来世界での話になる
・首だけになりサメに咥えられた女性型アンドロイド(本作のヒロイン?)と主人公がキスをする謎のキスシーン
・一番の見せ場はやはり最後にサメを倒す時にチェーンソーでサメを真っ二つにするシャークネードではある意味お約束の討伐シーン

挙げてみると結構面白サメシーンがありました。
逆に言うとそれ以外は寝るほどつまらないです。アクションシーンになると4DXの振動と揺れで起こされるので、その辺りは4DXとめちゃくちゃ相性いいなと思いました。登場人物が背中を食われるたびに背中をごりっと押されるので、あぁ今サメに食われたなと分かります。面白かったです。

ここまで読んでみてどうですか?少しは面白そうに感じられましたか?



続いてシャークネードラストチェーンソーがどう意味不明だったのかを書きます。

そもそもは私が悪いんですけど、シャークネードは第一作とこの完結編以外の4本を観ていないのがあります。
第一作は物凄いB級映画臭ながらラストチェーンソーなどと違ってちゃんとサメって怖いぞというのを描いていて、ツッコミどころ満載で面白かったです。名作です。
ラストチェーンソーは、シリーズはちゃんと繋がりがある続編に次ぐ続編だったらしくて、前作で主人公の仲間達がほぼ全員死んだけど時空の歪みで蘇ったらしいことはラストチェーンソーだけ見てもわかります。

タイムスリップモノでありがちな、未来を変えるかどうかで主人公達が揉めるシーン、なんか本当にありきたりでかなりどうでもいいんですが、物語の軸がシャークネードではなく時間旅行なので結構そういう雑なSF要素や雑な未来世界のセットが出てきます。

B級映画はその雑さを楽しめたら勝ちだと思います。

タイムスリップの仕方もめちゃくちゃ雑で、とりあえず蒸気機関車くらいの速度で飛んでいるものに乗っていれば時間移動ができます。

サメの倒し方もめちゃくちゃ雑で、サメの大小はありますが、大体は武器が無くてもパンチとかで倒せます。

クライマックスでシャークネードの内部で歴史がめちゃくちゃになって世界中のありとあらゆる歴史上の人物達が白石晃士監督のクソコラ空間みたいに雑にシャークネードに巻き込まれてめちゃくちゃになる結構長めのシーンがありますが、これもクソコラとしては本当に混沌としていて味わいがあります。意味はわかりません。

エイプリルという、作品の冒頭から主人公が隠し持っていた女性型アンドロイドの頭部があるんですが、そいつと主人公がどういう関係なのか前作を観ていないので全く分かりませんでした。
なんか20013年には帝国を築いて女王になってるし、最後に改心?して主人公とキスをして時空を歪めるシャークネードを滅ぼし、改変後の世界?では主人公の子供を妊娠しているんですが、まあよく分からないです。

そもそも主人公がタイムスリップを繰り返したのは未来からやってきた息子による作戦だったらしいことが冒頭でなんとなく分かるけどその辺もよくわからないです。

話は決して難しくないけど演出の意図が読み取れなくてよくわからない感じになっています。

あとクソコラ空間もそうなんですが、前半に中世と独立戦争中のアメリカに行くんですけど、それのセットがやたら凝っててその辺りで予算全部使っちゃったんじゃないかという雰囲気が、めちゃくちゃ雑な未来世界のセットとかから漂ってきます。

シャークネードラストチェーンソーはそんな感じでした。サメ映画はもっと酷いものはもっとクソみたいだと思うし、これでもちゃんと完結させようとしたスタッフ達のやる気は伺えるので良かったと思います。


ついでに4DXが良かった話でも書きます。

4DXはガルパン劇場版で一回体験していたんですが、その時は全然座席が揺れないし特殊効果も殆ど無くてつまらなかったんですよ。
特に嫌だったのが、ガルパンは戦車の走行シーンからカメラが急に離れたりするシーンが多くて、そのたびに揺れが収まるのがストレスで耐えられなかった。
単純に4DXが新しくなってよく揺れるようになったのか、それとも4DXが全力を出したのかわかりませんが、ラストチェーンソーは4DXフルに使っている感じがしました。
ちゃんとポップコーンこぼしそうになるくらいよく揺れるし、やっぱりサメなので水しぶきは存分に浴びました。煙の出も良かったです。

ラストチェーンソーは絶対的に4DXしか選べないので選択肢は無かったんですが、これくらい楽しいなら4DX、今後も何かしらの機会で観てみたいなと思います。



今まで忘れていたんですが、今アイスジョーズとファイブヘッドジョーズとメガシャークVSクロコザウルスを借りているので早く観ないとまずい。