新サスペリア 感想

めちゃくちゃ薄っぺらい感想をまず先に言うと、旧劇エヴァで人がめちゃくちゃ死ぬシーンを初めて見た時のエモーションを思い出しました。

サスペリアは観ていませんが、新サスペリア、大変面白かったです。



以下、ネタバレがあります。



雑なあらすじ!

とある憧れのダンススクールに入ることができたスージー
魔女的な儀式を計画している怪しげなダンススクールのコーチ達は、スージーの魔術的な?ダンスの才能でエキサイティング!
スージーを使って怪しい儀式を起こしたらスージーが実はヤバい三人の母の一人、『嘆きの母』だったことが判明!儀式はコーチ達の思惑から外れて暴走!人がめちゃくちゃ死ぬ!
一連の事件に巻き込まれてボロボロになった可哀想な精神科医的なおじいちゃん先生をスージーがなぐさめ。
時は現代に移り、その怪しげなダンススクールの存在が仄めかされてEND。



めちゃくちゃ雑に細かい説明を全部省いて五行くらいにまとめるとそういう話。

なんで雑なあらすじしか書けないかというと、物語の中央に大きな謎があって、それは一回見ただけでは読み解けないからです。
とにかく魔女的なものや、儀式的なものが登場しまくるけど、全体の意味は説明できません。
でも何度か見たら分かりそうな程度にはヒントが散らばっていて、考察意欲をくすぐります。

私は3という数字が大好きなので、伝説の『母』が3人いるという設定で結構引き込まれていきました。

『嘆きの母』『暗闇の母』『涙の母』。新サスペリアに嘆きの母だけ登場したから続編があるのか?とも思ったけど(旧サスペリア三部作は一作品につき一人の母が登場するため)、終わり方からして続編は無さそうなんだよな。わかりません。

おじいちゃん先生の手帳にびっしりと描かれた謎の図や言葉がいい感じです。意味はわかりません。

この映画の醍醐味の三つのうちの一つが、その謎の考察要素。
残り二つのうちの一つは、この記事で最初に仄めかしたように、嘆きの母が出現してエヴァ旧劇のように全裸の女をゴア要素マックスで殺害しまくるシーン。
とにかくテンションが高い。
画面全体が真っ赤になって、黒い人型の怪物が人間をバーンバーンと殺していくんだけど、容赦が無い。
それを這いつくばって傍観することしかできない裸のおじいちゃん先生に感情移入する。

その圧倒的なタナトス。そして救済の死の口づけ。中学生時代のような、激しく血気盛んだった若者の頃のエモーションを思い出させてくれるやりすぎ演出。
その虐殺が終わったあとの死体の片付けシーンも含めて、この映画の大トロ。他の映画じゃ滅多に見られないと思います。大・ゴア。


そしてこの映画の見どころ最後の一つは、映画中盤の儀式的なダンスシーン。CMでもちらっと観れるけど、赤い縄を体に巻いた半裸の女性達が激しく踊り狂う。
虐殺シーンの前のシーンでもヤバいダンスは観られるんだけど、初見では中盤のダンスシーンがこの映画の最大の見どころかな、と思いながら見ました。
中盤のダンスシーンがこの映画のマックスでも問題ない程度には魅せてくれます。

とにかく見どころが満載で、スタイリッシュで、また観たいという気持ちが湧きます。

個人的に好きなサイレントヒルエヴァ旧劇が合わさったような感じで単純に好みでした。

サイレントヒルエヴァ旧劇が大好きなの連呼してアホかな、感性が貧しいなと自分でも思うんだけど、好きなものは好きだしサスペリアから感じたのはそういう薄暗さと激しさだったからそれはそう述べるしかないですね。

そういう若かった頃の感性を思い出させてくれるというのは、この映画は良い映画なんじゃないかなとなんとなく思います。

陰鬱で、激しくて、謎がある。

そういうものは大好きです。



おわり〜