20190615 アクエリオン、秋葉原、メイド

今日は河森正治EXPOに行く予定だった。

美少女になってヒカキンに愛でられる夢を見たため最高の目覚めだった。

何故河森正治EXPOに行ったのかもちょっとした経緯があり、特別マクロスアクエリオンが好きだから行ったわけではない。
特殊なルートによりEXPOのチケットを入手したため、入る際に少し手間取った。

入ったらすぐにある映像を見せられ、見始めた時は本当に興味がなくて、一瞬ジンとユノハが映ったなくらいの感じで(私は普通のオタクなのでアクエリオンには興味無いがジンとユノハのことはめちゃくちゃ好き)、見ていたら、最後に無限パンチ(これについてもよく知らない)が出てきて、そこで河森正治がなんでこんなよく分からない伸びるパンチを作ったのかとか、そういうのが込み上がってきて泣いてしまった。

そこからはいわゆるとてもマニアックな世界が展開され、ジンとユノハのオタクの私が見たのはユノハのフィギュアと、やはりこれはジンとユノハ人気が高いからなのか、ジンとユノハにだけ等身大のベンチとスタンドが用意されていた。他のキャラにはこんな特別なスペースは無い。
あとはアクエリオンEVOLのコーナーにあった『すぅ〜〜〜〜!』という小倉唯の直筆メッセージだった。

河森正治のシドミード展だなと思って、これは見ておくべきかなと思う絵コンテとデザイン画と膨大なアイデア帳、そして沢山のレゴブロックで作られたメカの試作品を見て、適当に帰った。

お土産コーナーで18種類あるランダムなアクリルキーホルダーが売っていて、これ一つだけ買ってユノハだったら私は壊れてしまうなと思いながら開封したらランカ・リーだった。
私はこの結果を『ユノハ(陰)ではなくランカ・リー(陽)であれ』というメッセージと捉えたけど、私はユノハの方が好きだ。でもこの記念ということで、ランカ・リーも少し好きになった。まあ嫌いではない。

その後、何かアニメ映画を見ようか、海獣ガルパンか、それともアルケミストか、と迷いながら御茶ノ水駅に行ったら、秋葉原が近いし、めっちゃくちゃオタク濃度の高いコンテンツを消費したい、浴びて帰りたいと思った。

具体的なイメージは特になく、エロでもエロじゃなくても、まあとにかく何でもいいからオタクっぽいものを探そうと思って、秋葉原メロンブックス、コミックジン、ロールアンドロール、イエローサブマリンを順番に回った。

メロンブックスに行き、全体くまなく回って、対魔忍設定資料集を見つけて、こういう、私にとってだけ特別なものが読みたいなと思っていた。
一億年惑星さんの本は無かった。
大量のおっぱいが並んでいるのを見ながら、おっぱいめ、メジャーコンテンツめ、と思いながら、自分にだけ引っかかるくそやばいエロ漫画無いのかよと探していた。
性欲は殆ど無かったのでゆっくり自分に合いそうな本を吟味できた。
百合漫画などが売られているのを見ながら唐突に、私は世間の百合のことなんか考えずに、私のイメージの中にある百合をただ信じて、それを書けばよかったんじゃないかという怒りが湧いてきた。自分を信じられなかった自分に腹が立ってきた。

私の百合を書く。自分を信じる。内なる声に耳を傾ける。それを何か、物体に秘めて所有しておきたかった。

その気持ちは後のメイド喫茶編に引き継がれる。

それとは別にメロンブックス櫻井桃華良いなと思い始めて、迷ったけどコミックジンに行った。

で、コミックジンに行って、コミックジンの三階は何か工事中なのか、部屋の半分くらいをダンボールが埋め尽くしていたけど、櫻井桃華のエロ同人誌が一冊だけあって、所謂バブみバブみという言葉は定義がもうわけわかんなくなっているのでニュアンスで感じてください)をくすぐる文言が書かれていて、それはいいんだけど、とりあえず見本を見たら味と絵が濃そうで、とりあえずこれを読むかと思ってその本を買った。

櫻井桃華に人生を捧げているレベルで櫻井桃華を好きなフォロワーがいて、その人の記事や創作物から漂う異様な熱気にやられて、人をそこまでにする櫻井桃華、一体何者なんだ…と気になっていて、その人が激褒めしていた同人誌を買えばよかったんだけど、秋葉原で売ってたポップな本は多分それじゃない。

本当はもっとどうでもいいヤバい性癖だけの無価値なエロ本が欲しかったけど、エロに関しては私は十分に無価値なオナニーをしていると感じるし、まあそれはもういい。

とにかく櫻井桃華だった。

その間にフィギュア屋もちょっと見たけど特筆なし。

ポードゲームに関しては全く興味が湧かず、本当にただ行っただけだった。
イエローサブマリンに売られているエムタゲを見ながら、これにハマれたら幸福だろうなと思った。
遊戯王カードが一枚300円くらいで売られていて、サクリファイスがあったら財布にお守りとしてサクリファイスを入れたかったけど、なかった。

自分を信じるということを、その決意の表明、宣誓を誰でもいい、とにかく人に聞いてほしくて、メイド喫茶に行くことにした。人と接する形式としてメイド喫茶が一番適切な気がした。そんなに多くお金を払えないし。

秋葉原の、とりあえず駅の近くなら色んな意味で安全だろうと思って、適当に目についたメイドさんに「料金表ありますか?」と聞いた。
これは後から感じた印象も含まれるけど、そのメイドさんは可愛さ的にも接客態度的にも、かなり完成された人だった。私はその人を『接点R』と呼んでいる。接点Rに「雨だけど体大丈夫?」とか「目元かわいいね」などとキモく話しかけながら案内されて、入店した。接点Rはとにかく感じが良かった。

メイドさん達を見渡して、やっぱり接点Rはトップ的な何かなのかな(知らん)と思いながら、客が多くてメイドさん達はずっと忙しそうであまり話せる雰囲気ではなく、もう当初の目的は忘れることにした。とりあえず、知らない人と話ができればなんでもいい。

店内で席に案内されて、恐らくぎこちなさと顔から「外国の方ですか?」と聞かれた。
入国証を発行してもらわなくてはいけないので、英語で「Kanon」でお願いした。

システムの説明をしてくれたメイドさんが去っていき、とりあえずコーヒーを頼んだ。それ以外に一切金を使いたくなかったので、店にとっては一番どうでもいい客だろうなと思う。
すると、コーヒーを運んでくれたのは外で接客していた接点Rだった。驚いて「下の仕事終わったの?」と聞いたら「さっき丁度交代になりました。」とのことだった。
折角だから接点Rに何か話しかけたいと思い、「トイレをお花畑って呼ぶの結構一般的にあるけど、花側からしたらトイレに紐付けられるのたまったもんじゃないよね」という話をしたら接点Rは「あ〜、そうだね〜」みたいな感じだった。「オタクオタクしたぐちゃぐちゃしたものが欲しくて来たんですが」と正直に話したら、裏メニュー?を渡された。そこには数万円単位でメイドさん投げ銭できる方法や用語の解説などが書かれている。会話終わり。

その後、少し店が落ち着いたタイミングがあり、なんだか一番店で浮いているメイドさんが暇そうだったので、話しかけてみた。後から気づいたが、そのメイドさんだけ研修生だった。

メイドさんは何が好きなんですか?」と聞いたら、ガンダムが好きとのことだった。
「じゃあロボットが好きなんですね」「ロボット好きですね、(聞いたことないガンダムのタイトル)とかが好きで、人間が出てくるとイライラします」「そんなにメカ好きなんですね。僕はガンダム全然興味なくて、ていうかメカのフェチがなくて、河森正治EXPO行ったんですねどそんな感じで」「なるほど」「ビッグオーとかコードギアスとかなら好きなんですけど」「あ、ビッグオー私も好きです」「そうなんだ、ビッグデュオが好きですね、一番」「私はアンドロイドの女の子が好きです」「あー良いですね」そういえばこの人R・ドロシーみたいだなと思った。
「なにでビッグオー見たんですか?僕はカートゥーンネットワークなんですけど」「家にありました」「家にビッグオーのDVDあったんですか?親からメカ好き受け継いでるんですね」「そうですね」「プロメア見ましたか?」「見たいですね」「良かったですよ」
メイドさんは好きだからなったんですか?」「はい、好きですね」「そうですか」
そんな感じで会話をした。この人が今後メイドさんとしてどうなるのかは想像できない。

その後、メイドさん達がまた忙しくなり、特に接点Rはチェキを注文されまくっていた。やっぱり一番可愛いんだと思う。
チェキは800円で、メッセージを書き込めるけど、ブロマイドは300円なので、メッセージに何か決意をしたためたかったけど接点Rのブロマイドだけ買おうと思っていた。

隣の女性のお客さんがお嬢様と呼ばれているのを聞いて、あ、そうか、今私はお嬢様なんだな、と思った。

メイドさんを見るのに飽きたので、隣の席の、同年代くらいの女性二人組のお客さんに話しかけた。
初めて来たみたいだったし、遠くから来たのか、なんで来たのか不思議になった。

なるべく丁寧に話しかけて様子をうかがう。
その二人は、都内に住んでいるけどメイド喫茶に初めて来たという。池袋の執事喫茶にも行ったけど、なんか料理や接客が雑で、女性のほうが親しめるし、お嬢様って呼ばれたいから来たとのことだった。
そうか、女性にもお嬢様って呼ばれたい気持ちはあるんだなと思った。自分がお嬢様って呼ばれたいだけだと思っていた。
ずっと萌え萌えキュンに憧れていた、と聞いたときは結構衝撃的だった。私にとって、というかオタクにとっては萌えという言葉はとっくに死んでいるし、メイド喫茶のシステムにも伝統しか感じないのに、そういうのに興味ない、興味薄い人にとってはまだ全然萌えって古くないんだとカルチャーショックを受けた。
外国人ならまだ分かるけど、こういう人たちもそんな感じなのかと。
あとは、その二人からは「オタク喫茶のペテラン」として見られていた。メイド喫茶なんて来ないけど、雰囲気がオタクなんだなと思った。

しばらくぼーっとしていたら、いきなり女性を接点Rと呼んでいる自分が気持ち悪すぎて嫌になった。メイドさんとして女性を消費してる?のが気持ち悪い。この関係性が気持ち悪い。気持ち悪いのでまだ一時間経ってないけどプロマイドを買ってさっさと帰ろうと思った。

ブロマイドの見本の束を渡されても、接点Rがいない。いや、いるのだろうから気付かないってことは多分接点R特有のオーラはブロマイドには収まらなかったんだと悟る。
接点R本人もまたいなくなっているし、何も買わずに帰ることにした。

そしたらライブが始まった。隣の二人は「何も見れないまま帰るのやだね」と言っていたので、二人は運が良かったんじゃないかと思う。

前にメイド喫茶に来た時は別の店だったけど、メイドさんが何か鬼気迫るオーラをまとって人を殺す勢いで踊り狂っていて、とにかくそれがかっこよく、そのメイドさんに対して後光や雷鳴を直に感じて感動した記憶があった。殺意のダンス。客の首を切り落としそうなほどの光。

今回見たライブは、これは何だろうなと思いながら間近で見ていて、雷そのものじゃないな、何か、今にも倒れそうな木が雷を天から受けて倒れる瞬間、を感じた。
別に踊らされているというわけでもないけど、メイドさんの四肢に木製のマテリアルを感じたのだった。小学生みたいに言うなら、木属性。伸びていく蔦のような生命力も感じたし、これは別に求めてるものとは違うけどこれも表現かなと思った。

それで疲れたのでメイド喫茶を出て、メカ好きのメイドさんと接点Rに「がんばってね」と手を振って帰った。特にメカのメイドさん、これから何があってもあなたの幸せを祈る、そういう気持ちで手を振った。

メイド喫茶前後で傘をなくして、まだ今日何かできるぞと思って、今から海獣の子供を見る。

どうせこのクソ長い日記に海獣の子供の感想は書けないし、日記はこれで終わりにする。