ドラゴンボール超 ブロリー感想

ドラゴンボール超 ブロリーを観てきました。

結論から最初に言ってしまうと、かなり面白かったです。

人からブロリーが物凄く面白かったという話は聞いていたんですが、確かに口ぶりからして面白そうではあったけど、その人はドラゴンボールが好きなタイプの人っぽかったので観ようかスルーしようか迷ってました。

私はどちらかというとドラゴンボールがそんなに好きな人間ではないので、テレビ版のドラゴンボール超も一度も観たことないけど、ドラゴンボール超の映画が家で何回かやっていて少しだけ観てました。

悟空が水色になるのと、フリーザが金色になるのは知ってたので、ブロリーを観るに当たって丁度いい感じに予備知識はあった感じです。悟空とベジータが赤くなってやけに冷静になってたモードはよくわからないんですが、髪の色的な強さでは黒→黄色→赤→水色の順に強いっぽかったのでまあ知らなくても大丈夫だったんでしょう。

で、観る決意をした動機が、アメリカでの興行収入がヤバいという話と、皇牙サキが配信で絶賛していたのでいよいよ観る気運が高まってきて、今日観てきました。

ここからはネタバレもアリで感想を書いていきます。

めちゃくちゃ個人的に一番観て良かったなと思った部分から書いてもいいですか?

私の世代はニコニコ動画ブロリーのおどるポンポコリンMADとかをめちゃくちゃ観ていたと思うんです。ブロリー映画は観たことないしブロリーのことよく知らないけど台詞とか動きはめっちゃ何度も見た、みたいな人が私以外にも沢山いるんじゃないかな。

私がブロリーMADで特に好きなのが、アップのベジータが「のわぁあ!?」って驚いてから顔をブロリーに掴まれて画面の奥の岩壁に頭を叩きつけられて岩盤が半球型に凹んで割れるシーンをドラムみたいに使ってる部分なんですけど、超ブロリーでも数えたら3回くらいその半球凹みがあって、とても嬉しかったですね。

それだけどうしても人に伝えたかった。

この映画のテンションと演出の派手さの異常具合は、歴史あるドラゴンボールの集大成、ドラゴンボールという形のエンターテイメントの究極形を今の私は見ているんだ、と何度も思いました。
ドラゴンボールの大トロを食べている感じがあった。

声優が限界を超えて無限に叫びまくっているその異常な熱量、その熱量に全く負けていないどこまで派手になるんだよ?という視覚的なエフェクトと圧倒的な作画、ただ叫んで殴り合ったりエネルギー弾を飛ばしてるだけなのにどうしてこんなわけわかんなくできるんだ?画面がどれだけ異常に動きまくっても脳が自然と何が起きているのか理解できるのも異常だった。

最初、普通に戦ってるのを観てて、あ、今明らかに何らかのリミッターを外したな、と分かる箇所があって、悟空が髪を水色にした辺りから(この人たちは最初氷原地帯で氷の山ばっかりの所で戦っているんですが)、地面の氷がバッキンバッキン割れてフィールドが荒れ放題やりたい放題になって、マグマの中まで突っ込んだり出たりしていてハッキリと何かが始まった感じがありました。

今までのドラゴンボール超はなんとなく人がたくさん死ぬドラゴンボールに比べて神々の遊びみたいな感じでなんか戦いを遊びでやってるようなナメた雰囲気があったように感じていたんですが、ブロリーの理性の無さが本当に気持ちが良くて、際限がなくて、赤い髪の悟空がブロリーに足を掴まれて一方的に何度も地面に叩きつけられてフラフラになってる所とか特に暴力性があって良かったです。

設定がよくわからないのでとにかくヤバいんだなということしか分からないんですが、ブロリーと悟空たちがあまりにも激しく戦いすぎてドラッグの幻覚みたいな、ドクターストレンジみたいな異空間に飛んで戦ってる所とか分かりやすく異常性があって良かった。

ドラゴンボールそんなに好きじゃなくてもこれだけ異常なテンションで作られたものを見て面白くないと感じるわけがない。

ストーリーもギャグシーンも良かった。

戦場から一旦離脱した悟空がピッコロに「仙豆持ってねえか?」と聞いてピッコロが普通に「いや、持ってない」っていうやり取りをするシーンがあって、なんか友達が
「バッテリーに繋げるUSBのケーブル持ってない?」
「いや持ってないけど」
みたいなどうでもいい会話っぽくてめちゃくちゃ笑ってしまった。仙豆無かったら死ぬのに。
その後に悟空とベジータフュージョンするしないでベジータがめちゃくちゃ照れる所も最高にツンデレお嬢様、これこそベジータって感じですごい良かったし、あのシーンは好きでした。

ストーリーは、まあおまけ程度に悟空とベジータブロリーの出生から現在に至るまでの、エイリアンで言うところのエイリアンコヴェナントみたいなストーリーが展開されるんだけどエイリアンコヴェナントだ!と思って結構面白かった。
それでもドラゴンボールあんまり知らないから結構感動したんですが。

ストーリーもギャグも丁度いい箸休めって感じで適度なボリュームで良かったです。最初からもうブロリーのヤバい戦闘シーンだけを描くぞ!ストーリーとかはまあこんな感じにしようってちゃんとバランスが考えられてる感じ。異常な戦闘とそれ以外の要素の比率が8.5:1.5くらい。

サキぽよが4DXの話題を出していたけど、これはまさに体験型のアトラクションに近かったし、4DXはめちゃくちゃ面白いだろうなと思います。めちゃくちゃなテンションでめちゃくちゃになりたい。

今回一回目だから何もかもがシームレスに感じられてただひたすら面白いなと思うことしか出来なかったけど、何をどうしたらバトルアクションを激しく見せて、客を一切飽きさせずにテンションを高い状態で維持させられるのか、みたいなあらゆるノウハウは何度も言ってるけど「ドラゴンボール」としてここに結集されている気がしたし、今後バトルアクションについて勉強したい時は真っ先にこの映画を見ます。